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作成中 ’01,3,24 日本アフェレーシス学会において口演発表 小型リクセルの使用方法の検討
目的: 写真1:
リクセル(S-35)のβ2-MG除去能の高さ、手根幹症候群等に対する治療効果の高さは多くの論文等で評価されています。しかし、その一方で治療中の血圧低下や長期使用時の貧血増強等の問題も抱えています。それらの問題にリクセルのプライミング容量の大きさが関与していると考え、小型リクセル(S-15)を用いて、使用方法を検討しました。 プライミング容量はS-35で177ml、S-15で65mlです。S-15において約100ml減少しています。それと同時にカラム容量も減少しているため、充填されたビーズの容量も約50%に減少しています。それに伴うβ2-MG吸着能の低下による影響をS-35およびHDFと比較しました。
方法:
一般的にS-35はDZの前に接続して使用されています。また使用したDZは全例でPS膜を使用しました。
S-35 のプリ接続では、治療開始時の血清β2-MG濃度がS-35入り口で30.0mg/dl 出口で9.8mg/dlに低下しました。さらにDZ出口で6.1mg/dlまで低下しました。治療終了時では順に9.1 , 6.1, 3.8mg/dl でした。このグラフの面積により計算したβ2-MGの除去量はS-35 で190mg、DZで95mgでした。
S-15 のプリ接続では、治療開始時の血清β2-MG濃度がS-15入り口で26.0mg/dl出口で12.5mg/dlに低下しました。さらにDZ出口で8.1mg/dlまで低下しました。治療終了時では順に7.9 , 6.5, 4.3mg/dl でした。このグラフの面積により計算したβ2-MGの除去量はS-15 で約95mg、DZで約95mgでした。
S-15 ではS-35に比較してβ2-MG吸着ビーズ量が50%に低下しています。従ってβ2-MG吸着量もそれに伴って低下します。そこでDZは血清β2-MG濃度がより高いときに高い除去量が得られる事に着目して、DZを前にS-15を後ろに接続して治療を施行しました。
S-15 のポスト接続では、治療開始時の血清β2-MG濃度がDZ入り口で25.7mg/dl出口で14.3mg/dlに低下し、さらにS-15出口で5.81mg/dlまで低下しました。治療終了時では順に6.1 , 4.4, 3.0mg/dl でした。このグラフの面積により計算したβ2-MGの除去量はDZ で約135mg、S-15で約90mgでした。
S-15 プリ接続、S-35プリ接続、HDFの3法とS-15ポスト接続の除去能を比較しました。S-15のポスト接続による療法は、HDF、S-15プリ接続よりも高いβ2-MG除去能が確認できました。またS-35のプリ接続と比較しても同等の除去能が得られました。
リクセル使用時のHt値の推移を示します。S-35使用時は治療開始1ヶ月で28.5%から25.5%まで低下しました。その後徐々に回復しましたが、27%前後で維持しました。S-35からHDFに移行するとHt値は27%から1ヶ月で29%、2ヶ月で30%に上昇しました。一方S-15では治療開始時の30.3%から1ヶ月で31.0%、2ヶ月で30.8%と低下はみられませんでした。EPO使用量は、両方の治療時で3000IU×2/wでした。この結果から、S-15はS-35に比較して、貧血の増悪を起こす可能性が低いと思わます。 その要因の一つとして、残血量の低下があげられます。残血量を定量的に調べるのが困難なため、カラム内の充填液を精製水で置換したのち生理食塩水で再度、置換される量を調べました。 その結果、置換に要した生理食塩水の量はS-35で1000ml、S-15で600mlでした。ボリュームの小さいS-15は少ない生理食塩液量で洗浄が可能でした。即ちS-15は洗浄が容易であり、このことが残血量の減少に関与している可能性が考えられました。
結語 S-15 はS-35と比較してビーズの充填量は50%、プライミング容量は40%に減少している。その結果としてβ2-MG吸着量は低下したが、貧血の増悪も減少した。またS-15をダイアライザーの後に接続することでβ2-MG除去能はS-35と同等になった
*S-15のポスト接続はS-35のプリ接続と同等の除去量が得られた *S-15使用時ではS-35使用時に見られた貧血の増悪は減少した *S-15の洗浄に必要とする生理食塩液量はS-35よりも少量であった |