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導入時からPS膜を使用したときの血清BMGの推移 最初に抄録の訂正をさせていただきます。抄録集のレギュラー膜(トリアセテート)とありますが、トリアセテートを再生セルロースに訂正させていただきます。 アミロイドーシス予防のためにハイパフォーマンス膜が使用されていますが、その発症を完全に抑制することは困難です。 そこでより低値のβ2MG維持を目標に、血清β2MGの推移を レギュラー膜と 東レ社製BK−Uタイプ(以下PMMA膜)と 東レ社製BS−Uタイプ(以下PS膜)の3種類の膜で比較検討を行いました。 血流量、透析液流量等、透析条件は一定にしHDFなどの特殊治療は除外しました。
対象は、当院慢性維持透析患者62例中アミロイドーシスを呈する13例で、 内、男性6例、女性7例です。 診断時の平均年齢は、男性52.1才、女性54.2才 アミロイドーシスと診断された時の平均透析歴はおのおの14.6年、15.8年でした。症例のうちDMは男性1例だけでした。その後、手根管開放術を女性、4例に施行しました。
レギュラー膜で5年以上治療を続けた症例では、血清β2MGは50〜60μg/mlと高濃度で安定していました。
レギュラー膜からPMMA膜に変更すると、血清β2MGはレギュラー膜使用時の平均43μg/mlから、6ヶ月後で平均33μg/mlに低下しました。その後は安定し、30μg/ml以下にはなりませんでした。
PMMA膜からPS膜に替えた症例の血清β2MGの推移を透析歴別に集計しました。 約1年で平均値が38μg/mlから28μg/mlまで低下しました。透析歴別による差は見られませんでした。
次に、以上の3種類の膜それぞれで、導入、維持透析を施行した症例の血清β2MGを観察しました。
導入時より、レギュラー膜を使用して治療した症例の血清β2MGの推移です。 導入時に21μg/mlだった血清β2MGは、6ヶ月で32μg/ml、1年で36μg/mlに上昇し、その後も徐々に上昇しました。
PMMA膜で導入した症例7例の血清β2MGの推移です。導入時に平均18μg/mlだった血清 β2MGは、約1年を過ぎると、平均28μg/mlに上昇しますが、その後、約2年では、30〜40μg/mlになり、レギュラー膜よりも低い値で安定しました。
PS膜で導入した症例は5例で、導入時平均19μg/mlだった血清β2MGは、1年で平均18μg/ml、15カ月後でも平均20μg/mlとほとんど上昇を認めませんでした。
導入時からPS膜を使用した症例で、血清β2MGが低値を維持した原因として、残存腎機能等の影響も考えられますが、PMMA膜による導入例とPS膜による導入例とを比較しても導入1年で、PMMA膜で平均28μg/ml、PS膜で18μg/mlとPS膜使用群が、10μg/ml低い値でした。
考察 長期透析での血清β2MG値は、レギュラー膜で50〜60μg/ml、PMMA膜で30〜40μg/mlでした。また導入時からPMMA膜を使用した場合にも30〜40μg/ml程度で維持されました。これらもPS膜に変更する事により30μg/ml以下に維持する事が出来ました。
しかし、アミロイドーシス発症後に、PS膜に変更した場合には、疼痛などの症状の改善には、十分な効果が得られず、手根管解放術を施行した症例もありました。
スライド(まとめ) 以上より、導入時よりPS膜を使用する事により、β2MG値を低値に維持することが可能と思われました。
今後更に導入時よりPS膜を使用し、長期に渡るβ2MG値の変化を見ていくと共にCTSなどの発症について観察して行きたいと思います。
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