ヘルスセイフ.2

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穿刺部周辺の掻痒感に対するヘルスセイフの効果(第2報)

目的

 第45回の日本透析医学会において、ヘルスセーフが皮膚保護による掻痒防止効果が高く、また殺菌、抗菌効果もあるため、穿刺部周辺の皮膚保護剤として有用であることを発表しました。

対象 18例

有効

無効

1回目

14

 4*

2回目以降

 3

*印の内1例は1回目で使用中止

表は皮膚の乾燥や荒れにより瘙痒を訴えた患者さん18例にヘルスセーフを塗布して、その後の瘙痒の有無を観察しました。有効例は18例中17例で、そのうち初回使用時から有効と答えた対象は14例、複数回使用して効果があった対象は3例、使用拒否が1例でした。

 図1はヘルスセーフの抗菌作用を示したイメージです。抗菌剤が皮膚をコーティングする事により、抗菌作用を高めると共に、菌が付着しにくくなっています。

写真1、2は皮膚の拡大写真です。ヘルスセーフを塗布することにより皮膚がなめらかになり、菌が付着しにくくなります。

 

 

しかしヘルスセーフの効果は皮膚に保護膜を作ることにより発揮されるため、皮膚についた菌を保護膜により閉じこめてしまうという危惧もあります。そこで今回、皮膚と保護膜の間に菌が存在するのかを追加検討しました。

 

方法1.

供試菌に手指を浸し手形培地により細菌培養を行い、さらに同様に供試菌に手指を浸してから洗浄をせずにヘルスセーフを塗布して細菌培養を行いました。

方法2.

 供試菌に手指を浸した後ヘルスセーフを塗布し、塗布したヘルスセーフを皮膚表面から削り取り培養行いました。

方法3.

 培地に供試菌を塗抹し、ヘルスセーフを1滴たらしてから培養を行い、塗抹した菌への浸潤を観察しました。

 

  尚、いずれも培養条件は35℃にて24時間行いました。

結果

 


写真−4            写真−5

写真3,4は方法1による手形培地の細菌培養です。写真−5は写真−4の状検結果です。ヘルスセーフを塗布した方では菌の付着が殆どありませんでした。

 

方法2の塗布したヘルスセーフを皮膚表面から削り取り培養した方法では、コーティング膜のどの部分まで剥離したのかが検証できませんでした。

 

 そこで菌への浸潤を観察するために、方法3の培地に供試菌を塗抹しヘルスセーフを1滴たらしてから細菌培養を行った方法では、写真6〜8のように塗抹した菌への浸潤が確認できました。

 

まとめ

 

*ヘルスセーフはコーティングにより皮膚保護効果を発揮することが 判りました。

*塗布時に菌を同時にコーティングしてしまうという危惧は24時間観 察では取り払えましたが、塗布直後での確認はとれませんでした。

*ヘルスセーフは殺菌、抗菌効果のある皮膚保護剤であり消毒剤で はないため、従って穿刺前の洗浄と消毒を代用するものではありません。

 

結論

 

 ヘルスセーフのコーティング効果により、皮膚の乾燥や荒れによる瘙痒が減少でき、またコーティング膜により細菌を閉じこめる可能性が低いことも確認できました。ヘルスセーフのコーティング、および殺菌、抗菌効果は尖刺部周囲に有効であると思われます。消毒薬の代わりになるものではない。